Programing MIDlets for P910

Last update: 2005-08-02 22:20:31 (火)

MIDlet とは Java で書かれた携帯端末用プログラムのことで J2ME という規格に沿って書かれたものです。 ここでは Sony Ericsson の P910 を対象とした MIDlet 開発環境を紹介します。SDK は Sony Ericsson の他の携帯電話と共通ですので、機種が違っても同様に開発環境を設定できると思います。また、エミュレーター以外の部分は一般的な J2ME の開発環境そのものです。従って一般的な MIDlet 開発の場合も入手する Toolkit が異なるだけで手順については、ほぼ同じと言えるでしょう。

実際に作成したプログラムをソースコード付きで公開しています。 http://www6.plala.or.jp/nkozawa/Lotowin.html

開発環境の入手と導入

開発には Windows PC を使用するものとします。 通常の MIDlet の開発には Java 2 SDK Standard Edition (J2SE SDK) と J2ME Wireless Toolkit (WTK) を Javasoft から入手して行います。 Sony Ericsson の場合には専用のエミュレータが組み込まれた WTK が Sony Ericsson の開発者向けのサイトに用意されていますので、それを入手すると便利です。開発者としてのユーザー登録が必要ですが無料ですし、簡単に登録することが出来ます。

  1. J2SE SDK が導入されていない場合は http://java.sun.com/ からダウンロードして導入します。私の場合は j2sdk-1_4_1_01-windows-i586.exe を導入しています。
  2. Sony Ericsson の開発者サイトで開発者としての登録をする。無料です、最近は登録しなくてもツールのダウンロードが出来ているようでもあります。
  3. Sony Ericsson のサイトの Docs & Tools/Tools にある semc_j2me_sdk_2_2_0.zip (バージョンは、私が実際に入手したものなので更新されている可能性があります) をダウンロードします。基本的なドキュメント類もこのファイルに含まれています。
  4. 特に難しいことはありません。semc_j2me_sdk_2_2_0.zip を展開して semc_j2me_sdk_2_2_0.exe を実行し、指示に従うだけです。

コンパイルとエミューレーターでの実行

自分で用意したソースをコンパイルしてエミュレーターで実行することを想定して手順を書きます。サンプルプログラムを実行して見る場合には適当なプロジェクトをオープンし実行してみればよいでしょう。

  1. P910 をディフォルトのデバイスとして選択します。「スタート」->「すべてのプログラム」->「Sony Ericsson」->「J2ME SDK」->「WTK2」->「Default Device Selection」 を起動し SonyEricsson_P910 を選択します。
  2. 「スタート」->「すべてのプログラム」->「Sony Ericsson」->「J2ME SDK」->「WTK2」->「KToolbar」 を起動します。
  3. New Project をクリックします。Project Name と MIDlet Class Name を入力し Create Project ボタンを押します。
  4. Setting for project というウインドウが開くので対象デバイスを選択するか自分で API 等を選んで行きます。プログラムのバージョン等もこの画面で設定します。プロジェクトを作成後に、この設定画面を開き変更することも出来ます。
  5. C:\SonyEricsson\J2ME_SDK\PC_Emulation\WTK2\apps 下にプロジェクト名のフォルダーが出来ています。さらにその下に bin, lib, res, src というフォルダーが出来ます。用意したソースコードを src に、またリソースは res の下に配置します。
  6. KToolbar に戻り Run をクリックするとコンパイルが始まり、問題が無ければエミュレーターが起動します。
  7. KToolbar のメニューから Project->Package->Create Package で jar と jad ファイルが出来上がります。それを携帯電話に導入して実機での動作を確認します。

日本語表示

私の P910c は日本語が表示できるようにフォントを導入してあります。日本語を含んだ MIDlet のソースコード (ShiftJIS) をコンパイルすればちゃんと日本語を表示することが出来ます。 最初、ちょっとはまったのは英語版の Windows で KToolbar を使用していて、日本語が出せずにいてオプションをいじったりソースコードを Unicode にしたりと色々やっていましたが、日本語 Windows で KToolbar を使用することにより簡単に日本語を表示する MIDlet が作成できました。 エミュレーターも P900 と P910 ではちゃんと日本語が表示できます。他の機種はうまく表示できませんでした。

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