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昨年末くらいだと思いますがESCを48KHzで使用することによりWhoopサイズでは電池の持ちが改善するということを聞きました。当時、BLHeli_Sを使用する機体ではJazzMavericもしくはJESCの48KHzバージョンのファームウェアを導入することでPWM周波数の変更するしかありませんでした。自分でバッテリーの持ちの改善具合をテストしてみたいと思いながらもファームウェアを焼き直してまで試すことはありませんでした。

最近になってBLHeli_Mというファームウェアの存在を知りました。これはJazzMavericの流れを組むものでConfiguratorでPWM周波数が選択できます(導入はこのConfiguratorから行います。無料でRPMフィルターが使用できます)。これにより気軽にPWM周波数を変更出来ますので、やっと自分で電池の持ちの変化を確認する気になりました。

テストに使用した機体:

Beta65 Pro Frame
FC HBSfpv F4
BetaFPV 0802SE 22000KV
GEMFAN 1219-3
BetaFPV Z02 AIO Camera 5.8G VTX
TBS Crossfire Nano RX
BETAFPV 260mAh BT2.0
Emuflight 0.3.2 + MOCKINGBIRD準拠の構成
BLHeli_M 16.9

EmuFlightのPower TabでWarning Cell Voltageを3.3V、Minimum Cell Voltageを3.2Vに設定しました。
BLHeli_Mの構成で既定値から変更しているのは2つで、Startup Powerを1.50、Motor TimingをMediumHighにしています。

テスト方法:


電池6本をナンバーリングし、充電器の決まったチャネルで充電することにより電池と充電ポートの個体差による影響を排除。
PWMを24KHzに設定し、6本の電池で順にアングルモード室内飛行しアームからLow BatteryとLand Nowが表示されるまでの時間を計測した。その後PWMを48KHzと96KHzに設定して同じテストを行った。

結果:

24KHz 48KHz 96KHz
Low Battery Land Now Low Battery Land Now Low Battery Land Now
1 133 149 156 173 162 178
2 125 142 148 166 156 172
3 122 138 152 163 148 160
4 124 141 151 166 149 165
5 129 138 153 166 147 157
6 119 128 152 158 144 156
Average Time(s) 125.33 139.33 152.00 165.33 151.00 164.67
Improve% to 24KHz 21% 19% 20% 18%

結論:
24KHzと48KHzの差は明確です。数値としては96KHzより48KHzの方が少し良いですが誤差の範囲です。面白いのはDVRを並べて見てみるとCurrent Drawはそれぞれあまり変わらなくて電圧の低下が24KHzだけ速いです。もしかすると瞬発力などは24KHzの方が強いのかも知れませんが、それを定量的な観測をする方法を思いつきません。

このバッテリー持ちの改善効果は小さい機体だけとの話しです。機体サイズを変えてテストしてみたいですが大きな機体になると屋外テストが必要ですしなかなか手が出そうにありません。

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2 comments untill now

  1. こんにちは!
    有用な記事の公開をありがとうございます。この実験結果の表について、試行1〜試行6に向かって劣化する傾向が、どの周波数でも見られているようです。
    この点についてお気づきの点がありましたら、ヒントをいただけると助かります。

  2. この番号はバッテリーそのものと充電器のポートを固定してテストするために付けています。それにより周波数毎のテストを必ず同じバッテリーで同じ充電器のポートで充電したものであることを保証するためでした。
    1から6に順に数値が悪くなっていることは気づきませんでした。たまたまバッテリーの性能が並んだのかあるいはBetaFPVの6口充電器の充電電圧が番号順に低くなっているかのどちらかですね。後者かもしれないので要検証ですね。
    コメントありがとうございました。

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