普段、あまり一般記事のツッコミとかしないのですが中国系の話題で他の方が引用することも少ないと思うのでいくらかコメントをしておきます。
日経BP netの「iPhone 40万台非正規ルートで中国へ」という記事が目にとまりました。本文の最後にもありますが21世紀経済報道という中国語新聞の見習い記者の書いた記事の翻訳文です。
上海で電脳市場や非正規な携帯電話市場に行けばiPhoneを沢山売っています。大量のiPhoneが中国に持ち込まれているのは間違いないですが具体的な数値や入荷ルートについては知りません。そういう意味で興味深い記事です。
[ ツッコミどころ ]
この記事は事情通の張強(仮名)氏の情報を中心にその他の取材から構成されています。以下のツッコミは全て張強(仮名)氏による情報の部分です。
国内の最初の闇相場が8000元だとすれば、香港の仕入価格は7000元ぐらいだ、と張強氏は見積もる。「最高値のときは、川上の業者の利益は、その他の費用を差し引いても1台あたり3000元以上になる」
iPhoneが中国国内に出回り始めた時には、すごい高い利益があったという話です。翻訳のニュアンスの問題もあるかも知れないですが現在の相場が 書かれていないこともあり間違った印象を与えるような気がします。実際には上海で8000元で売られた時期があるかどうかは知りません。5000元前後の 時期が多かったのではないでしょうか、ネットの情報によると現在はおそらく3500元前後ではないかと思います。
市場に大量に出回っているiPhoneは模造品であり、これはiPhoneの金型を模造して量産された偽物だという。
ソフトウェア機能も大差はないとも書かれています。そこまでの模造品が出ていると見分けは付かないので何とも言えませんが、いくら何でもあり得ないように思えます。誰でも見分けの付く偽iPhoneのことかも知れないし記事の中でも伝聞としての扱いですので軽く流すとこなのかもしれません。
「アンロックソフトの開発費用は、通常、数万元から十数万元の間だ」。張強氏は、すべての密輸携帯電話にロック解除が必要なわけではないと言う。「言って みれば、これは密輸品ビジネスの一作業にすぎず、売れ筋の携帯電話だけに専用のアンロックソフトがつく。当然iPhoneはその中の一つだ」
記事では特別な専門業者が密輸業者と組んでアンロックや中国語化を行っているような印象なのですが、iPhoneやiPod TouchのJailbreak関連に詳しい人ならそんなことは無いでしょうと思わず言いたくなる部分です。実際、上海で売られているiPhoneも普通にインターネットでドネーション・ウェアとして入手出来るソフトウェアで解除され中国語化されています。アンロックに関しては張強氏以外の取材先の話も書いてあるのですが、どうもiPhone以外の話も含まれているように思えます。
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