Dropbox

BetaFPV F4 2-4S AIO FC 12A V2のUART6の修正

BetaFPV F4 2-4S AIO Brushless Flight Controller 12A V2 (BLHeli_S)はWhoop FCながらUARTが3個、それにBlackBox Logが取れるのが特徴です。肝心のUARTについて問題があったので覚え書きとして書いておきます。

購入して構成を見たところPortsは以下のようになっていました。

UART6は、実番号ではないようです。どうもSoftserialでアサインされている模様。ということでCLIでresourceを見ると以下のようになっています(アサインされているポートのみ抜粋)、

resource SERIAL_TX 1 A09
resource SERIAL_TX 2 A02
resource SERIAL_TX 11 B03
resource SERIAL_RX 1 A10
resource SERIAL_RX 2 A03
resource SERIAL_RX 11 B03

11番がSOFTSERIAL1なのですが、ちょっと変なのはTXもRXもB03になっています。これでは思い通り動かない気がします。ちなみにFirmwareをオリジナルの4.1.1から4.1.6に更新し既定値で構成された後も同じでした。

試しに、このままCaddx VistaをFC上のT6, R6パッドに接続して試してみましたが動きませんでした。想像するにSERIAL_TX 11とSERIAL_RX 11には別のピンをアサインしなければならないはずです。たまたまBetaFPVのFAQにてUART6のEnableの方法を見つけました。それはもしかすると別のFCの話かもしれませんし、その内容もかなり疑問のあるものです。ただB03がTXで、それに対応するRXはB10であるということは分かりました。そこで、

RESOURCE SERIAL_RX 11 B10

というコマンドを投入して、テストしたところ正しく動くようになりました。

BetaFPVにお知らせするためにチケットをオープンしておいた。

Umma85構成とRSGO Lock Horizon


ReelSteadyGoの設定画面に”Lock Horizon”という項目があります。これは画面を水平線に固定するように安定化を行ってくれるものです。フリースタイル飛行をメインとするわたしは今まで使用したことがありませんでしたが、試してみると見事に水平を保った動画が作り出されます。撮影の目的によっては、かなり重宝しそうです。

これだけだと単純な機能紹介で済むわけですが、実はumma85の構成には問題があります。簡単なテストで確認できます。GoProの設定に「自動回転」という項目があります。これを自動にするとGoProの上下方向を自動で判別して調整してくれます。umma85で試してみると上下を判別している加速度計がメインボードに載っていることが簡単にわかります。ジャイロがどこにあるかは簡単に分からなかったのでFacebookで問いかけてみたら、ジャイロはカメラセンサーに載っているとの答えが得られました。

これではっきりしました。ReelSteadyGoを普通に使用する時にはまったく問題なし。画像の安定化はジャイロのデータでカメラの動きを検知して補正しています。ところがLock Horizonでは地球の重力を加速度センサーで検知して水平を出さねばなりません。umma85構成ではカメラとメインボードの関係が崩れてしまっているので、そのままでは正しく動作することが出来ません。

何とかしてMP4ファイルに入っている加速度センサーのデータを実際のカメラの向きに合わせて調整することが出来ればLock Horizonが使えます。そのためのツールはすでに用意されています。

https://jaromeyer.github.io/rsgopatcher/

上のサイトにMP4をアップロードするだけで簡単に調整が行われてLock Horizonが使えるようになります。ありがたいことです。あとでドネーションしておかなきゃ。

前回のumma85の制作で書き忘れたこともあり、その補足編です。

Beta85Xフレームを反対向きで使用します。ここで問題になるのがFCの取り付け方です。umma85ではフレームとFCの関係は変えません。言い換えると飛行姿勢ではFCが反転していることになります。さらに別の言い方をするとFCのUSBコネクターが上になる状態で飛行させます。

もし、USBコネクターが下にくるFCを通常の向きで構成した場合は問題はありませんが、反転させて使用する場合はBetaflight Configuratorにて調整が必要となります。

まずはGyro/Accの方向を設定しなければなりません。

わたしの使用しているGEPRC GEP-12A-F4 FCでは通常はCW 180°になっています。これを上のようにSetup画面でCW 0° flipに変更すると正しい方向に設定されます。ただしく設定出来たかどうかは最初に出るSetup画面で機体を傾けて画面上の機体の動きと一致することで確認します。

モーター番号の確認と変更も必要です。素直にモーターを接続するとモーター番号1と4, 2と3がそれぞれ入れ替わります。リソースの変更が必要となります。わたしの場合はモーターのリード線の長さに余裕があったので、リソースをいじらなくても正しくなるように接続しました。リソースを変更する場合はumma85のドキュメントを参考にしてください。

モーターの回転方向の確認および変更は通常のように行います。あと、当然のことながらペラの取付方向にもお気をつけください。

剥きプロ Naked GoPro への道、umma85の製作

実はDison Miniの製作途中でumma85を知り、その魅力的なデザインに惹かれ、Dison Miniの飛行を確認した直後にumma85に変更しました。

プッシャー設定について補足を次の記事に書いています。そちらも参照ください。

カメラモジュールの光漏れについては次の記事をご覧ください。

umma85はummagawdことFPVパイロットTommyのデザインで剥きプロのボードを水平に搭載してロープロファイル化を図った機体です。ベースとなるのはBeta85Xで、フレームを反転させたいわゆるプッシャー機(一部ではクラゲとも呼ばれています)です。プッシャー構成は重心位置が高いとかペラをが地面の障害物に当てるなど、今ひとつ不安があるのですが、それを超えて試してみたいと思わせる美しさがumma85にはありました。

アメリカではummagwdのサイトでキット販売が行われています。日本だとCINEWHOOP TOKYOさんが発売しています。また香港のKim Tangも何やら準備中です。こうやって複数のサイトから販売されるのもオリジナルデータが自由に使用できるよう公開されているからです。ということで全てを自作してみようと思いました。

改めて機体のスペックを紹介します。Dison Miniより小さいモーターに変更しています。
BetaFPV Beta85X frame
GEPRC GEP-12A-F4 FC
GEPRC GR1103 8000KV
Runcam Racer Nano
BetaFPV A01 VTX
EMAX Avan Micro
Naked GoPro Hero 6 Black

必要なデータはThingiverseサイトに揃っています。トッププレートはカーボンの板をカットすることを想定されていますのでDXFファイルで提供されています。中国ではカットしてくれる業者も通販サイトで見つかりますが、ひとまずは全てを3Dプリントすることにします。いつも使用している3Dモデリング・ソフトのFusion 360にDXFファイルを読み込んで厚さを3mmにしてみました。カーボンでないことに若干の不安はありましたが、実際に飛ばして何度もクラッシュさせても大丈夫でした。

3Dプリントの素材ですが、トッププレートにはTough PLAが良さそうです。他のフィラメントも試しましたが、最終的には色合いを統一するために全ての部品をTough PLAにしました。我が家の3Dプリンターは柔らかい素材は扱えないので本来はTPUが良い部分もあることは分かってはいますが、最初から選択肢にありません。

組み立ての前にGoPro Hero 6の主基盤からMini HDMIコネクターの取り外して置く必要があります。わたしは小さなカッター(ニッパー)でプチプチと足を切って外しました。ハンダゴテを使用するより安全だと思います。

組み立ては写真などを参考に行います。バッテリーストラップは基盤を組み込む時に一緒に取り付けます。唯一難しいポイントはカメラからのコネクターをメインボードに接続するところです。横からコネクターの正しい位置を目視で把握する練習を十分に行っておけば大丈夫でしょう。

わたしはUSBコネクターを残しています。このコネクターが外れやすいのですが、こちらは厚手のテープなどで位置を固定しておけば、上から押すだけであとから簡単にもとに戻せます。USB-Cのコネクターは斜めにトッププレートから飛び出すように配置します。

トッププレートはソフトマウントされています。設計ではこのパーツも3Dプリントすることになっていますが、TPUが使えないので4.6mm幅のケーブルタイ(ナイロン製)で代用しました。ネジ穴間が25mmと30mmの二種類を用意してテストしてみました。30mmの方が良い結果が得られています。

機体の下にはVTXを取り付けるカバーがあります。A01 VTX取り付けのためのネジ穴もあって良い感じです。ただ、着陸の度に衝撃が加わるのでTough PLAといえどすぐに破壊されてしまいます。消耗品と割り切って予備を沢山持参するのも良いのですが、わたしは着陸スキッドを付けてみました。4.6mm幅のケーブルタイを2本前後に取り付けて、適当な長さにカット、2本を熱収縮チューブでまとめる、というだけの簡単な構造ですが十分に機能すると思います。

umma85部分に使用しているのは全てM2スクリューです。手持ちの適当なのを使用しているので長さが揃ってはいません。少し長い9mmくらいのが一本、あとは6mmか7mmくらいのが8本、ナットが4個です。ここにはFPVカメラの分は含まれていません。

最後にテスト飛行の様子です。

2.7K 4:3で録画したものをReelsteady GOで安定化したものです。

次はSuperviewとGoProによるスタビライザーを使用した例です。

剥きプロ Naked GoPro への道、実装編

剥きプロをやってみようと思ったのはRimzlerさんのDison Miniを見たからです。まずはDison Miniを目指します。

剥きプロをマウントする部品はThingiverseからダウンロードしたデータを3Dプリンターで出力して作ります。TPUで出力するのが前提ですが、うちの3DプリンターではうまくTPUが扱えませんのでPETGで代用しました。ただし、寸法的にうまく合わなくてやや無理やり組み付けることになりました。あとから考えてみると少し拡大して出力すれば良かったのかもしれません。カメラマウントは17g用と33g用があります。私の剥きプロは17g版ですが、サイズ感あるいはTPU/PETG問題からかタイトなので33g用のマウントに載せています。

5V電源については独立してBEC(電圧レギュレーター)も準備していましたがFC(GEP-12A-FC)の5V端子から取りました、受信機と共用です。数回しかフライトしていませんが、問題無いようです。

機体は自制85Xで以下の構成です。
BetaFPV Beta85X frame
GEPRC GEP-12A-F4 FC
GEPRC GR1105 5000KV
Runcam Racer Nano
BetaFPV A01 VTX
EMAX Avan Micro
Naked GoPro Hero 6 Black

組み立て自体は特に問題はなく見た通りの状態です。

私の飛行の様子を紹介しておきます。

色々と脆弱なところもあるので、組み直すと同時にマウント方法も別のやり方を検討中です。

剥きプロ Naked GoPro への道、実践編

私の剥きプロの最初の目標は手持ちの自家製Beta85X HDをDison Miniにすることです。マウント方法の違う方法もありますが、まずはDison Miniを目指します。GoProの解体方法に大きな違いはありません。

[ Firmware 1.6 ]
Reel Steady Goをもっとも効果的に使用するために、まずはファームウェアをダウングレードします。必要なファイルは以下のYouTube動画の説明にリンクがあります。

ファームウェアのダウングレードに続いて、携帯電話アプリケーションへの接続およびWiFi接続情報の記録も行っておきます。

2020/05/12追記) VTXとの干渉を防ぐためにWiFi設定を2.4GHzにした方が良いという情報もあります。逆に2.4GHzの操縦系統への影響があるかもという話しもあります。

2020/05/22さらに追記) やはり2.4GHzだと操縦系統(FrSkyを使用)に影響があるようです。室内テストでもGoProの電源を入れている時とオフの時であきらかにRSSI値に差があります。実際の飛行でもかなり近い場所でフェイルセーフに2回入りました。2回目のダメージがひどくてGoProの電源が入らなくなってしまいました。対策としてはWiFiをオフにして使用するかCrossfireに逃げるかですね。一人で飛ばすならば5.8GHzにして影響のないVTXチャネルを選んで飛ばすのも良いかも。

[ 分解 ]

この動画に従って行いましたが、いくつか私なりのコメントを書いておきます。
– レンズキャップの取り外し。押して回せと言っていますが、全然外れません。結局の所、大きなプライヤー(実際には5インチ機などでペラを外す時にモーターベルを掴むツールを使用)で掴んで回したら簡単に外れました。
– フロントカバーの取り外し。説明では5インチペラを使用していますが、柔らかいとのと幅が小さくてやりづらいです。PDAオープナー(PDAは死語かも)という専用ツールがあるとかなり速いです。

– バッテリーベイの取り外し。なかなか取り外せません。なんとも説明出来ませんが、いろいろとやっているうちに横に移動して取り外すことが出来ました。
– 5V電源の改造まで説明されていますが、これに進む前に要考慮です。わたしは安全策としてUSB-Cコネクター上に5Vリード線を接続することにしました。

このあたりの詳細については概要編概要編に貼り付けてあるYouTubeビデオに詳しく書かれています。

[ 電源ジャンパー ]
バッテリーを接続したら自動的に電源をオンにするためのジャンパーを行いました。

バッテリーコネクターの一番左はグランドです。ここでなくとも右上のネジ穴のところが近くて良いかもです。

次は機体への組み込みについて書く予定です。

ただいま、剥きプロ(Naked GoProをに挑戦中です。最初、ちらりと小耳に挟んだ頃は、GoProのガワを外してしまったら弱くなるし少し軽くなってもどうなんだろくらいに思っていました。それが実際の適用事例が目に入るようになって驚きました。TinyWhoopに搭載して軽々と飛んでいるではありませんか。これはやってみるしかありません。

細かい手順やノウハウはYouTubeやFacebookグループ(“Dison Mini CineWhoopDison Mini CineWhoop“と”NAKED Cinewhoop Community / GoPro – Insta360 and the others!NAKED Cinewhoop Community / GoPro – Insta360 and the others!“がオススメ)で探すことが出来ます。

使用するのはGoPro Hero 6 Blackの中古品です。あえてHero6を選択するのはReel Steady Goというソフトウェア・スタビライザーがもっとも効果的に動作するからです。ただし、これにはHero6がFirmware Version 1.6である必要があります。ほとんどの場合、中古品を購入後にダウングレードを行うことになります。ということで、以下の情報はHero6を念頭においたものです。

実際の改造に入る前に、その概要を掴んでおくのが良いでしょう。

[ 重量 ]
重量の軽減はバッテリーや液晶パネル、筐体を取り除いて実現しますが、2つのレベルがあります。表側の小さな液晶パネルを残こしカメラとメインボード含めて一体感を持ったまま計量化するものです。この状態で33gですのでオリジナルの116gに比べるとかなりの軽量化と言えます。2.5インチ機でも十分に飛ばせる重量です。さらに前面液晶パネルも取り外し、本当に録画に必要な部品だけにすると、なんと17gまで軽量化が可能です。ここまでくればTinyWhoopでの飛行も可能になります。

[ 電源 ]
バッテリーを外すのでドローンから電源を取ります。方法はいくつかあります。バッテリーコネクターに電源を供給する場合はバッテリーに内蔵されている小さな基板を取り外して利用しなければなりません。またバッテリーの電圧は満充電で4.4Vくらいなので5Vを供給してよいのかどうか迷います。もうひとつはUSB-Cコネクターから5Vを供給する方法です。 USB-Cコネクターを残しておいて電源だけを供給するためのUSB-Cケーブルを作って接続する方法、USBコネクターの基板あるいはメインボードに接続するフレキシ基板にワイヤーをハンダ付けして5Vを供給する方法、最後はやや細かいハンダ付けが必要とされますがUSB-Cコネクターは取り外してしまいメインボードに直接5Vを供給する方法です。

[ スイッチ ]
電源スイッチと録画スイッチ、それと動作が確認出来るLEDが付いたフレキシブル基板をそのまま使用するのが一般的です。それを使わない場合、スイッチの配線はメインボードから簡単に取れるので独立したスイッチを取り付けている例もあります。この場合、LEDはUSB-Cのボードを残していれば簡単に配線できます。メインボードからだとかなり細かいはんだ付けが必要となります。

また電源スイッチについてはメインボード上でジャンパーでショートさせると、ドローンのバッテリーを接続すると自動的に電源がオンになります。わたしはこの方法を取っています。そうすると、あとは録画ボタンを押すだけで良いです。
録画スイッチをFCのブザーポートに接続してプロポからコントロールするなどという技も存在します。

[ 設定など ]
背面の液晶パネルを外してしまう前に携帯電話アプリとの接続を完了しWiFiの接続情報を控えておきます。またReelSteady Goの使用を考えている場合でファームウェアが2.1の最新になっていたら1.6にダウングレードします。アプリからはダウングレード出来ませんのでSDカードを利用した方法を取ります。

次回は、具体的な「剥きプロ」手順を紹介する予定です。

安定化電源装置を使用したFCの電流値の校正」も御覧ください。

FPVドローンのFCには機能として電圧計(ADC)が必ず付いています。電流計も必須ではないものの多くのFCに電流用のADCが搭載されています。

電圧は調整しなくても実用的な数値が出ていますが、電流の方はそうは行きません。OSDでBattery current mAh drawnなどを表示していても実際の電池容量に合ってないと感じる事ていませんか? FPV飛行の際には電圧だけみておけば問題はないのですが、せっかく電流も表示出来るのならばなるべく正確なものにしたいものです。Betaflight/Power & Batteryに入力する値をFC/ESCメーカーが提供している場合もありますが、それを入れておけば普通は大丈夫と思いますが、値がわからないこともありますし校正方法について考えてみました。

テスターを使用すれば良いのですが接続が面倒です。安価でデジタルな電圧電流メーターが入手出来ますので、それを使用して専用の装置を作りました。


配線した状態です。上の小さな黒い箱がメーターです。下の大きな部品は分流器です。50A仕様のものを購入したので分流器付きになってしまいました。実際のところ10A物を発注すると分流器無しなので、それで十分であった気もします。


メーカー提供の配線図に従い接続しました。メーターそのものの電源は4-28Vですので2S以上ならば接続するLipoからも取ることが出来ますが1Sでの仕様を考慮してXT30コネクターを電源として準備しました。ここに適当なLipoを接続するとメーターが稼働します。図面左がLipo電池、右側が機体になります。


簡単にボール紙のケースに収めました。基本はXT60コネクターですが、各種機体で使用できるように変換ケーブルも作りました。


実際にモーターを回して電流を計測している様子です。タイニーなのでペラが付いていますが、普通はペラを外して計測します。

本来ならばメーター自体の校正および検証から始めなければなりませんが信頼に足る計器を持っていないので、0値のみを確認して使用することにしました。メーターの裏側に電圧と電流の値を調整するポテンショメータが付いています。

調整する項目は2つです。BetaflightのPower & Batteryタブの中のAmearage Meterの中のScaleとOffsetです。Lipoバッテリーを電圧電流計を通して機体に接続しBetaflight/Power & Batteryを表示します。

おそらく電圧はだいたい同じ値が出ていると思います。わずかに違うのですが、測定ポイントの差もありますし実用上気にする必要はないはずです。

まだモーターを回してはいませんが小さな電流が流れています。もしBetaflight上の表示と電流計の表示が大きく違う場合はoffsetを調整します。Oscar Liangによると0.1A以内の差ならば問題ないとのことです。

次にプロペラを外してからMotorsタブを使用してモーターを回します。電流計の表示が1Aか2AくらいにしてBetaflight/Power & Batteryの表示を見ます。もし値が大きく違うようでしたらCalibrationボタンを押してポップアップウインドウのMeasured Amperageに電流計の読みを入力します。電圧を調整しない場合はMeasured Voltageは何も入力しません。

これでおそらく調整が出来ているはずです。実際にどの程度の信頼性があるかは、これから飛ばして検証しますが、違いがあっても気づかないかもです。まぁ、そんな程度のものなので気にしなくても良いかもしれません。

そろそろ室内もブラシレスだろうと手持ちの屋外用65mm 2Sブラシレス機を室内用に転用することにしました。転用の過程で色々と故障してパーツ交換したので元の機体とだいぶ変わりましたが、一番の目的は電源コネクターをBT2.0にすることでした。ついでに小型機で評判の良いEmuflightを試すことにもしました。

[ 機体スペック ]
– Beta65 Pro Frame
– HBSfpv F4 AIO + BT2.0 connector
– BetaFPV 0802 19500KV
– GEMFAN 1219-3
– BetaFPV Z02 AIO Camera 5.8G VTX
– Frsky XM
– BetaFPV BT2.0 260mAh 1S 30C

– JSEC 2.2 – 48khz PWM (early access)
– Emuflight 0.2.0 RC1
といった感じです。

もともと2S仕様の時はPH2.0コネクターを2つ付けていて1S,2S兼用だったのですが、1Sでは全く使い物になりませんでした。BT2.0ひとつで1Sにしたら狙い通りそこそこちゃんと飛べる室内機になりました。コネクターだけの問題ではなくてPH2.0仕様のBetaFPV 300mAhが今ひとつであったような気もします。

[ ESCファームウェア ]
自らテストはしていませんが、48KHzだと電池の持ちが良いという話しを聞いてJSECの48KHz版にしました。RPMフィルターは使用しないので無料配布の物です。最初、JazzMaverick版を試したのですが、電圧が低めの時にモーターの再起動時に回りださないモーターが(モーター固有の問題ではなくてランダムに発生)ありました。JSECも似たような事はありますが、頻度がだいぶ違う気がします。深くテストをしたわけではないので確定的な事は言えませんしESCハードウェアとの相性みたいなものか設定で回避する問題かも知れません。

[ Emuflight ]
一応、最初はBetaflightでテストしました。設定を追い込んでいけば飛ばしやすくなりそうでしたが、Emuflightの評判が良いので早々に切り替えました。導入したのは0.2.0 RC1です。正規リリースではないのですが、今のところ問題はありません。導入手順や設定はBetaflightとほぼ同じです。

IMUFフィルターとEmuBoostあたりがEmuflightのアドバンテージらしいですが、違いもわからないまま使用しています。

狭い自宅でAngleで飛ばしている分には既定値のPIDをベースに調整しても良い気もします。PID設定にいくつかのプリセットがあります、その中のTinyWhoop用を試してみました。しかしスロットルを上げていくと中程で振動が見られます。そのままではダメっぽいです。

[ Project Mockingbirdの適用 ]
Emuflightを試そうと思った理由のひとつがMockingbirdプロジェクトがEmuflightに移行する動きがみられることです。まだ正式リリースにはなっていないので公式ページには出てきていません。

プレスリリース版の設定がFacebookで公開されています。私が知る限りTinyhawk 1S ANGLE ONLYという設定とHappymodel Mobula6(MOCKULA6)設定が公開されています。

どちらもEmuflightの開発版0.2.15を前提としていますが、ファイル自体が公開されていません。そのため、わたしはEmuflight 0.2.0RC1を使用することとしました。Mockingbirdはdiffファイルで公開されています。もともと機種も違うことですし、すべてを使用せず”profile 0″の行から下を適用しました。Tinyhawk用、MOCKULA6ともに試してみました。どちらも問題ないですが、よりスペックの近いMOCKULA6でテストを続けています。カリカリっなYawレスポンスでANGLEレーサーを目指すには良い感じがします。

[ Rateprofile Settings ]
既定値のレート設定を見慣れている人は、ちょっと驚くような設定になっています。

わたしも最初は何か間違った値が設定されているのかと思いましたが、これはAngleモードで飛ばすのには理にかなったものになっています。AcroとAngleでのスティク操作に対する機体の挙動を考えてもらえば、その意味がわかると思います。基本的にはYAWのRC Rate(場合よってはSuper Rateも)だけ好みに合わせれば良いと思います。ROLLとPITCHのRC Rateを変更すると少しは挙動が変わりますが、大した意味はない気がします。

注意) このレート設定はAngleモード専用です。このままでAcroモードでは全く飛ばせません。Acroを併用する場合はAdjustmentsなどを利用してRateprofileの切り替えが必須となります。

最近VelocidroneのMicro DroneをAngleモードで飛ばしています。これのレート設定もMOCKLA6を真似てみたら良い感じになりました。

以下、テスト飛行の様子です。

かなり今更ですがBetaflight 4.1から導入されたVTX Tableって面倒ですね。実はしばらくDJI Digital FPV Systemばかり飛ばしていたのでVTX Tableとは無縁でした。DJIのゴーグルのアナログ環境の改善もありTinyWhoopの再設定を始めてVTX Tableに接することになりました。

単純にBetaflightを4.1以上に更新して以前の通りの設定をしてもSmartAudioによるVTXのコントロールが全く動きません。OSDメニューを開くと”PLEASE CONFIGURE VTXTABLE”とメッセージが出ています。

Betaflight ConfiguratorのVideo Transmitterのページを設定しないことにはSmartAudioが機能しません。

ややこしいことは抜きにして私の設定例を2つ紹介することにします。

1) BetaFPV A01 25-200mW 5.8G VTX
三角形をしていてBeta85Xのキャノピー内部に固定出来るVTXです。BetaFPVの製品ページのFAQにVTX Tableの設定ガイドへのリンクがあります。

このガイドに10ラインほどのCLIへのコマンドが書かれているので、それをBetaflight ConfiguratorのCLIに投入すれば動くようになります。このコマンドセットは汎用になっているようでA01 VTXには存在しない500mW, 800mWも定義されています。そのままでも問題ない気はしますが、一応VTX Tableの画面で”Number of power levels”を”2″に変更して25mW, 200mWだけにしました。

2) TBS UNIFY PRO NANO 5G8
こちらは製品ページに設定例が掲載されていません。そこでBetaflight公式のVTX Tablesのガイドに従います。このページのテーブルにjsonファイルのリンクがありますので適当なものを右クリックでjsonファイルとして保管します。TBS Unify Pro NanoはSmartAudion 2.0であると分かっていましたので”SmartAudio 2.0 (USA)”というのを使用しました。このファイルをBetaflight ConfiguratorのVideo TransmitterのページのLoad from fileボタンで読み込みます。ただし、このVTXの場合25mWと50mWの出力ですのでPower Levelsの部分は調整が必要です。調整後の画面は下の通りです。

まだ設定を行ってから十分に飛ばしこんでいません。もしなにかしら問題がありましたら、お知らせいただけると幸いです。

VTX Tableについての詳しい解説およびSmartAudioのバージョンを調べる方法については以下のビデオが詳しいです。

もともとVTXによって出力レベルの違いがよくわからないというのが問題点であったのに、随分と設定しづらくなったものです。