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PIDチューンを手持ちの機体全てに行うのは面倒です。機体スペックが同じならPID自体はおそらく同じで良いでしょう。と言うのは多くの人が同意すると思います。私自身は65サイズならフレームやモーター違っても同じPIDで済ませようと思っていました。

ところが、私がBetaFPV Air FrameでカリカリにチューンしたPID設定をWTW Shikoku会長のKanrekiさんがMobula6 2024に適用したら振動が出たとの報告をもらいました。その現象はPIスライダーを小さくしたら快適になったとのことです。これは対策として正しいものと思います。

と言うことで、私もBetaFPV Airフレームで調整したPID値をMobula6 2024フレームに適用してテストをしてみることにしました(FCとモーター、ペラはAirフレームと同じ)。結論を先に言ってしまうと、私のテストでは問題なし。むしろBetaFPV Airフレームより良い結果が出ました。フレーム差に加えて個体差が何かしらあるようですが、機体の特性は似ていると思います。やや緩めのPID設定にすれば65フレーム共通で良いのではないかと言うのが現在の結論です。

このテストが面白かったので、経過を書いて行きます。

[ フィルター設定 ]
いつも通りのフィルター設定でノイズを確認してみます。

普通に飛ばせますし、モーターの加熱もありませんが、Rollのジャイロ信号において200Hzより少し上のところに輝線が認められます。これは横軸のスロットルポジションに関係なく一定の周波数で機体が振動しているものをジャイロが捉えていることを示します。また左から二つ目のグラフにも現れていることからフィルターを通過してPIDループにもこの信号が入力されている事が分かります。

このまま放置しても問題は無いかも知れませんが、対策を施してみます。

これはBlackBox ExplorerでRollのフィルター後の信号を見たところです。これで輝線の中心周波数は219Hzだと言うことが分かります。PIDToolBoxのグラフとは違い横軸が周波数であることに注意してください。

対策として追加したのはジャイロノッチフィルター1です。中心周波数は先のデータに従い219Hzにしました。カットオフ周波数は勘で215Hzとしました。これの意味は215Hzから223Hzあたりの信号を取り除くと言う事です。

見事にノイズが除去されました。

他のMobula6 2024フレームでテストは行なっていないので、これがこのフレームに共通したものなのか、この個体の組み上げ方によるものなのかは分かりません。

[ PID設定はどうだろう ]
飛ばしてみると調子は良いので、大きな問題は無いだろうと思いつつログを調べてみました。

赤字の数値を見てもらうと分かるようにFF,I,D Maxの影響を排除して取得したデータで純粋にPDバランスを見ています。Pitchがほんの少しオーバーシュートしてはいますが、かなり綺麗なグラフになりました。

さらに普通に飛ばす時の設定でも、めちゃくちゃ綺麗なグラフになりました。多分、過去設定した中で一番綺麗です。

と言うことで個体差は考慮の必要はありますが、メーカーが違っても似たような65フレームであれば共通したPID設定が使えそうです。

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