日本に来てから低調なドローン生活が続いています。色々と面倒なことが多すぎて、屋外飛行は100g未満の機体で遠慮がちにたまに飛ばす程度になっています。これではいかんと言うことで、飛ばす場所の許可とかは別としてとりあえずはDIPS2.0を使えるようにしたいと思いました。しかし噂通りで一筋縄ではいきません。わたしが悩んだポイントについて書いておきます。
[ 前提 ]
私は数機のFPVドローンとDJI Sparkを2022年6月に古いDIPSシステムにて、リモートID無しで登録済みです(登録料を支払い登録記号をもらった状態)。
[ DIPS 2.0での飛行許可・承認申請 ]
機体は登録済みなので飛行許可の申請は機体以外の情報が必要なのだろうと思ったらさにあらず。ここから長い修行が始まります。途中挫けそうになってツイートすると、みなさん苦労されているようで助けていただけました。
DIPS2.0修行中。これはかなり面倒。
— コザック KozakFPV (@nkozawa) January 13, 2023
許可書発行待ちになったので、多分審査はOKだったのでしょう。自作機だと取扱説明書を自分で作る必要があります。参考までに自分が作った取扱説明書はこんな感じです。こんな簡単なのでOKでした。 pic.twitter.com/v0LDpuQN52
— Edo@FPV (@Edo90948167) January 13, 2023
これから説明する手順はすべてDIPS2.0トップメニューの「飛行許可・承認へ」ボタンから始まります。
– 「無人航空機情報の登録・変更」を見ると2022年に登録した機体が一覧に表示されるので一安心。
– 次に「操縦者情報の登録・変更」です。操縦者情報の登録は難しくはありませんが、操縦者と登録機体を紐づけるための機体登録です。DJI Sparkは簡単に登録できましたがFPV機を登録しようとすると「機体情報の登録が完了していません」と表示されました。
– 自作機、準自作機の場合さらなる情報登録が必要なようです。ということで、「無人航空機情報の登録・変更」に入ります。
– 機体の編集に以前に登録した時の情報が表示されますが、それ以外に多数の入力項目があります。これらを埋めていかなければなりません。
– 「Ⅴ.基準適合性に関する情報(一般)」と「Ⅵ.基準適合性に関する情報(遠隔操作関係)」はだいたいの場合、すべて”適”で良いと思います。
– 「Ⅶ.基準適合性に関する情報(自動操縦関係)」は全て”該当せず”にしました。
– 「Ⅸ.機体仕様に関する資料提出」には前、横、上から撮影した写真を添付。
– 「Ⅹ.操縦装置に関する情報」にはプロポの名称、メーカー名と写真を添付。
– 「Ⅺ.機体の運用限界に関する情報」、最初は”取扱説明等に記載は有りません”にしましたが、どうもうまく審査を通らないようです。そこで各数値を自分で定義した数値で埋めて自作の取扱説明書を添付することにしました。
– 「Ⅻ.飛行させる方法に関する情報」についてはプロポのモードを選択しただけです。
以上で無人航空機情報については完成です。
次はやっと飛行許可・承認の申請です。飛行方法、飛行場所については難しいことはないと思います。ポイントだけ列記しておきます。
– 「飛行の方法の確認(航空法第132条の86第2項関係)」はFPV飛行ということで”目視外飛行”を選択しました。
– 「飛行リスクの緩和措置の確認」は”補助者を配置する。”を選択しました。
以上でカテゴリー判定が行われ「カテゴリーⅡA」の申請に進みます。
– 趣味のFPVということで最初の方は簡単に選択可能です。
– 「V.飛行する場所はどこですか?」は”特定の場所・経路で飛行する”を選択しないと先に進めません。
– 「Ⅰ.飛行場所」の住所は細かいところまで指定しないといけません。私の場合は番地まで記入しました。地図の編集はややわかりにくいところもありますが、やっているうちになんとかなると思います。
ここからまた機体の情報を追加する必要があります。
– 「Ⅰ.機体情報一覧・選択」で登録済みの機体を選択します。
一覧に機体の情報が表示されます。一覧表を右の方に行くと「追加基準」というボタンがあるので、それを押してさらに情報を入力します。
– 「4-1.自動操縦システムを装備し、機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できること。」は”機体に設置されたカメラ等により機体の外の様子を監視できる…”を選択し下の写真を添付。
– 「4-2.地上において、無人航空機の位置及び異常の有無を把握できること(不具合発生時に不時着した場合を含む。)。」は”その他”を選択し説明として以下の文章を記入。
FPV画面にて電圧および機体の異常について確認できる。位置についても画像より判断できる。
– 「4-3.不具合発生時に危機回避機能(フェールセーフ機能)が正常に作動すること。」は”電波遮断時にはフェールセーフ機能(自動帰還機能、電波が復帰するまで空中で位置を維持する機能等)が作動することを確認している”を選択しました。
あとは操縦者を選択します。マニュアルは航空局標準マニュアル01を選択しました。
最後に保険については、ドローン事故もカバーできる損害賠償保険の情報を入力して終了です。
[ 補正指示 ]
内容に不備や問題があるとメールにて補正指示発行通知が出されます。指示に従って内容を訂正して再申請します。一点、わかりにくいところがあります。機体の情報を変更した場合、それだけでは申請に反映されないようです。飛行許可・承認申請の機体一覧から一度機体を削除して登録しなおしたらうまく行きました。
こんなコメントが来ました。
「また、機体情報修正後には、編集した機体の情報を再度申請書に反映させる必要がございます。
申請書作成画面で現在登録している機体を一旦削除し、
再度申請する機体を追加し、申請書の補正版を提出してください。」— コザック KozakFPV (@nkozawa) February 8, 2023
【ご連絡】@nkozawa さん
こちら追加基準を削除してもう一度入力すると最後の画面に登録情報が正しく反映されました。
要スクショとテキスト文ですね!
一見親しみやすくなってるけどシステムの根幹は以前と変わってないです(笑)— カゲヤマFPVer_Panorama House (@kaz_pano) February 8, 2023
実際の飛行には飛ばす場所の飛行許可に加えてDIPSにて飛行計画の通報も必要です。